ゆかり見聞録

多趣味な低スペック人がゆかりの紋章を探し求めて描き続ける冒険記録

WUGファイナル前夜、WUGちゃんとは関係のない唐突な自分語り

3/7、夜27時。15時間後のファイナルライブを前に私は眠れぬ夜を過ごしていた。

ずっと行きたかった。でもなかなか行ける機会は無かったし、とうとうファイナルライブである。

この日、私は走馬灯のように(死ぬな)駆け巡る思い出の中にWUGちゃんとはほぼ関係の無い大切な記憶を見つけ、自分のもう1つのテーマを意識することとなる。唐突な自分語り、普段Twitterではあまりしないようにしているのだがこの日ばかりは溢れた。誰も興味はないと思うけれど、これはそんな記録。

 

 

脚の痛みかいわゆる「遠足の前日の小学生」的なものか、はたまた頑張ろうと昨日の夜飲んだエナジードリンクのせいか全く眠れないので深夜テンションで少しだけ思い出を語ろう。自分語りは嫌われるものの1つだと思うけれど美味しいらあめんを食べて饒舌になっているのだ。許してくれ。

 

3,4年ほど前、私の故郷にはリサイクルショップがあった。リサイクルショップ程度なんのことはなくどこの町にも大抵あるのだが、田舎町のその店は学生達にとって待ち合わせ場所だったり、暇つぶし場所だったりと大切な場所だった。カードショップのない町の数少ないデュエルスペースもここにあった。

中学生になり、校区が広がってその店が校区に入ると私は毎日のようにそこへ行った。大抵のリサイクルショップがそうであるように、中古だけでなく新品も取り扱っており、ゲームもCDもカードもほとんどここで買った。中学〜高校の私が通っていた時期、あの店で1番買い物をしていた(金額考えなければ)のは私ではなかっただろうか。完全に常連だったし、よく店員さんとも会話をしていた。
レジにいた店長さんの目には私はどのような人間に映っていただろうか。バトスピを買ったりヴァンガードを買ったりデュエマを買ったりバディファイトを買ったり。CDだって昭和のロボットアニメ系を買ったりジャニーズばっかり買ったり、AKB48のCDを買ってた時期だってある。
1番買ったのはプリキュア関連だっただろう。あの頃買ったDSのソフトが今見ると凄く安くなってて寂しくなる。
あれは高校2年の頃だっただろうか。その店が閉店するという噂が広まった。ただの噂だろうと思っていたけれど本当だった。

売り尽くしセールで一定金額以上の購入で玩具などが貰えた。中日ドラゴンズのかなり古いカードを頂くと店長さんが嬉しそうに当時の話をしてくれたのをよく覚えている。店長さんは父親くらいの世代だった。

店が閉まって2,3ヶ月後、学校帰りに道端で店長さんと遭遇した。ひどく疲れていてやつれているように見えた。店長さんは私に気がつき話をした。家族を養わなければいけないのに次の職業が見つからないこと。失業手当もどこまで続くかわからず不安なこと。高校生の客にするような話ではないが、家族には絶対に言えない不安、他に話せる人もいないのだろうと感じた。でも私は何も出来ず、何も言えずに別れてしまった。

数ヶ月後、その店の跡地はトンカツ屋さんになった。学生の待ち合わせ場所には絶対ならないような店だが、興味はあったので家族で訪れた。そこにはリサイクルショップの店員さんがいた。
さらに、その数ヶ月後には近所に寿司屋が出来たがそこにはかつての店長さんの姿があった。店の中での立ち位置は店長であった以前と異なりかなり下であるように見えたがそこで働く彼は活き活きしているように見えた。いい職場だったのだろう、と感じた。
私は、自分の故郷である町に何か見えない力ある風が吹き始めているように感じた。

 

とまあ色々話してきたけど何故こんなことを思い出したのか。
最後にその店を訪れたとき私はとある出会いをすることになる。ポスターがあったのか何だったかそこまでは記憶していないけれど「Wake Up, Girls! 七人のアイドル」の画像(アイドル、やらせてください!のやつである)が気になってしまったのである。

今は散々遠征をしてライブに行ったりしてるけれど実は友達からシンデレラ5thの話を聞いた後、一昨年の夏がはじめての遠征だった。それまでの自分は「自分はライブに行くような人間じゃないし、行くべき人間でもない」って無意識に思っていた。

だけど「ライブに行くべき」「資格」とか「権利」ってなんなんだろう。

チケットを当てることか?

レギュレーションを守ることか?

周りの人に配慮できることか?

そんなことをずっと考えてた初ライブの前に頭の中に「WOO YEAH!」の歌詞が流れてきたのをよく覚えている。初めてでアウェイ感を出している、いやアウェイ感しかなかった私に呼びかけてくれた。

私がアウェイ感を出したとしても出さなかったとしてもライブは始まり終わって行く。そして演者達は客がこんな迷ってばかり、悩んでばかりの私であってもウェイなパリピであっても最高のパフォーマンスをきっと見せてくれる。極論私がチケットを当てられなくて行けなくとも、レギュレーションを違反しても(勿論違反しちゃいけないし、するつもりもないが)きっと最高のパフォーマンスをするに違いない。

でもだからこそ、最高のパフォーマンスを見せてくれる彼等を紳士で真摯な態度で応援したいと思うし、みんなのために最高のエンタメで魅せてくれるツインテ担当ヘタレ天使を全力で応援したいと思ったのだ。

ライブに行くって「行くべき」とか「権利」とかそういうことじゃあない。

私が今「アイドル」に強い関心を持っているのも地域とか地方がイキイキするってどういうことだろうって考えるのも何故か━━━きっとそれは私の将来にもなんらかの影響を及ぼすだろう、例え望んだ職に就けなかったとしても、だ━━━その答えはきっとあの店に通った、友達と過ごした、WUGちゃんと出会えた青春の中にあるのだと思う。

 

Twitterに投稿した内容に加筆・修正を加えたもの。それならもうちょい文章として前後の文の繋がりをはっきりさせるべきではあるが。

このブログを再スタートさせるにあたり、最初の記事は「1年間ライブ/イベントに参加して思ったこと」にする予定だった。だが、内容がまとまらず、1年半経った今でも投稿していない。

しかし、結局言いたかったことは今日のこれなのだろう。WUGほとんど関係ない話で本当に申し訳ないのだけれどこの記事、この文章はこの1年半の私の総括である。誰得でもない(私すら後で読み直して恥ずかしくなりそうだ)こんな文章だが、これを書いて私の中で何かがまとまったようだ。眠れずに書き始めた文章だったがここまで書き終えて眠くなってきた。

 

おっと眠いなんて言ってられない。そろそろ時間じゃあないか。徹夜はいかん。さっきちゃんと寝たから安心だ。これを12時間後の私と、私と同じく「自分はライブに行くような人間じゃないし、行くべき人間でもない」と思ってる全ての方に贈る(贈られても困惑するような駄文だろうが......)。